整形外科の特徴や、そこで働く看護師が担う役割を見ていきましょう。整形外科に訪れる患者は痛みに苦しみ、大きな不安を抱えています。そのため、患者と接する機会の多い看護師には精神的なケアも求められます。
日本整形外科学会は、整形外科について「身体の芯となる骨や関節などの骨格系とそれらを囲む筋肉、あるいは神経系からなる運動器の機能的改善を重視して治療する外科であり、背骨と骨盤からなる身体の土台骨と四肢を主な治療対象とする」と定義づけています。薬や手術を用いた医学的なアプローチで治療をするのが整形外科であるのに対し、整骨院は手技療法や物理療法などを用いて薬に頼らず痛みの軽減を目指します。似たようなイメージがありますが、患者の目的によって明確に役割が異なります。
この記事をチェック整形外科の看護師は急性期~生活期まで幅広い領域における看護を実施します。また、リハビリの際には他職種との連携が重要になります。具体的には日常生活に必要な動作のサポートや疼痛コントロールを行います。病院で働く場合は手術が必要な患者や絶対安静が必要な患者の対応にあたる場面が多く、クリニックの場合は慢性的な痛みを伴う症状を抱えた患者へのケアを行う機会が多くなります。整形外科で働く際には骨格系や神経系の解剖生理に関する知識を学んでおくといいでしょう。
この記事をチェックケガで苦しんでいた患者が手術やリハビリを通じて状態が回復し、笑顔を取り戻す姿を間近で見ることができます。自分のケアによって患者が元気になることで仕事のモチベーションも上がります。緊急で命の危険に晒されている患者への対応を行う機会も少ないので、ほとんどの患者が無事に回復していく点もやりがいにつながります。また、他職種と連携しながら医療を提供していくため、チーム一丸となって目標に向かっていく一体感を味わえます。
この記事をチェック整形外科で働いている看護師のほとんどは、患者ごとに異なる個性に応じて看護を提供したいと考えています。また、チームワークを重視している看護師が多い傾向にあります。これは、常に他職種と連携しながら患者を支えていく必要があるためです。体力を必要とする場面が多いので、男性看護師が多いのも特徴です。整形外科に訪れる患者の年齢層は幅広いので、あらゆる年代の人に適切な指導・アドバイスをするためのコミュニケーションスキルが求められます。
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